KOSHIRO EBATA

2018SS 刻-TRACK-

20XX年
どれだけの刻が過ぎたか
さざ波に飲まれては消える泡のように
どうせまた繰り返す

始める前に戦争は終わり
選挙は出馬前に速報が出される

昨日の地層から人類はついに行方を紐解き
明日を手にしたことを歓喜した

そうして多くのことは動かなくなった

余命が見えるペットは売れ残り
約束という概念は文化から消滅
競馬 レースといったギャンブルも存在しなくなった

あの時 まっすぐ帰っていれば
もう少し続けていれば
Iか八か

そうした類の悩みは人間の手元を離れ
古書や古典映画の中でのみ息づく景色になった

宛の無い旅
的外れな努力
飲み過ぎの二日酔い
失恋
当たり付きの菓子
詐欺に似た占い
神頼み
あがき
明けない夜
雨宿り
今日が人生最後の日だと思って生きること

credit

photographer
Ryo Kobo

 

stylist
Rika Endo

 

hair and make-up
carrie HM

 

model
Yuan Bo Ciao

 

poetry
Ryusuke Kurokawa

 

background
chim↑pom(Load Show)

 

video artist
Yasutaka Hayashi(Chim↑Pom)

 

designer
Koshiro Ebata